トラクターのタイヤのトレッドパターンの違いは?

トラクターのタイヤのトレッドパターンの違いは?

トラクタータイヤのトレッドパターンの種類


トラクタータイヤのトレッドパターンは、農家のニーズに応えるために長年にわたって進化してきました。トラクタータイヤにおけるトレッドパターンの特徴をご紹介します。

農業用車両のタイヤに関するさまざまなガイドは、以下からご確認いただけます。

【トラクタータイヤのトレッドパターン】ラジアルラグトレッド

従来のトラクタータイヤには路面に垂直なラジアルラグトレッドが装着されており、農場での優れた牽引力を提供してきました。
しかし、このタイプのトレッドパターンは、操縦性やステアリング性(取り回し性)の面では実用的ではなく「斜面では安定性が損なわれ、進路から逸れやすい」というデメリットがありました。そのためラジアルラグトレッドは、直線的で平坦な農場におけるトラクター作業で、優れた牽引力を発揮するものと捉えられていました。

【トラクタータイヤのトレッドパターン】シェブロン型ラグ

農業用タイヤのラジアルラグトレッドにはもう1つのデメリットがありました。道路を走行する際に発生する大きな叩きつけ音です。各ラグが接地面に激しく打ちつけられる音は、運転手にとって心地よいものではありませんでした。

道路を走る時間が長い顧客に向けた新しいアプローチとしてタイヤメーカーが採用したトレッドパターンが、さまざまな角度と形状の「シェブロン型ラグ」です。シェブロン型ラグのトレッドパターンは、「優れた牽引力」と「ラグが接地面に徐々に入り込むことで叩きつけ音を減らす」という、両者のバランスを見極めている点が特徴です。つまり、牽引力を僅かに抑える代わりに、道路での快適性とブレーキ性能の向上を実現しています。

【トラクタータイヤのトレッドパターン】ハイブリッドトレッド

ラグが連続しているトレッドパターン「シェブロン」の他に、ラグが2つに分かれている「ハイブリッドトレッド」も登場しました。

農業分野における当初のハイブリッドタイヤトレッドは、道路用に設計されたものでした。例えば、路肩の草刈りや側溝の掘削を行うトラクターの場合、作業現場間を移動する際に道路を走行します。畑や過酷な地形といった条件下で使用されることのない車両であれば、大きな牽引力は求められません。

MICHELIN ROADBIB : 主に道路走行用に設計されたタイヤ

MICHELIN ROADBIB タイヤのハイブリッドタイヤトレッドパターンは、道路を走行する時間が長い農家向けに特別に設計されています。
例えば、スラリートレーラーを牽引してスプレッダーが待つ現場まで長距離を移動したり、何度も往復したりしなければならない場合、作業時間の8割ほどを路上で過ごす必要があります。

MICHELIN ROADBIB - このタイヤのトレッドパターンは、主にロードユース用に設計されている。

MICHELIN ROADBIB - このタイヤのトレッドパターンは、主にロードユース用に設計されている。

道路で過ごす時間の長いユーザーにとって、トラクターの快適性と操縦性は、牽引力よりも優先すべき重要な基準となります。運用コストを削減するためには、燃費も重要な要素です。
またトラクタータイヤは、石など摩耗要因が少ない農場よりも、道路の方が早く摩耗する傾向があります。そのため、トラクターを主に道路で使用する場合は、タイヤの耐摩耗性も重要な基準になります。

MICHELIN ROADBIBタイヤのハイブリッドトレッドパターンは、畑作業だけでなく、道路走行にも優れた性能を発揮します。通常の畑作業はもちろん、地面との接地面積を大きくすることで、道路での快適性、制動距離の確保、均一な摩耗による長寿命を実現します。

MICHELIN CROSSGRIP : 高い耐久性と操縦性を実現

The MICHELIN CROSSGRIPトレッドパターンは、主にトラクターの路肩作業用として特別に設計されています。これらのトラクターには、道路脇で使用する草刈り機やシュレッダーが装備されているケースが多いため、高い安定性が求められます。

MICHELIN CrossGrip タイヤは、作業中の工具の全荷重が内側のタイヤにかかるため、重い荷重に耐えることが可能です。高い耐久性に加えて、優れたグリップ力を確保するように設計されたトレッドパターンも備えており、路面との接地性能も向上しています。このタイヤはカナダでの除雪作業にも使用されており、その操縦性、精度、制動力の高さが評価されています。従来のタイヤと比較して、除雪作業時の運転精度と作業速度の大幅な向上が期待できます。

MICHELIN CROSSGRIP-このタイヤのトレッドパターンは、優れた耐久性と操縦性を実現するために設計された。

MICHELIN CROSSGRIP-このタイヤのトレッドパターンは、優れた耐久性と操縦性を実現するために設計された。

一般的に、農業用タイヤは「方向性」があるように設計されており、シェブロンの向きに従って特定の方向に装着する必要があります。

MICHELIN CrossGrip タイヤは、工具の使用中は片側により大きな荷重がかかり、その分、荷重のかかる側の摩耗が進みやすい点を考慮して設計されました。
そのため、MICHELIN CROSSGRIPタイヤは意図的に「非方向性」に設計されています。ユーザーは左右のタイヤを簡単に交換して偏摩耗を防ぐことができ、リムからタイヤを取り外す必要がありません。決められた回転方向がないので、ホイール全体を外して反対側に取り付けるだけで、大幅な時間の節約につながります。

お客様の声
【MICHELIN CROSSGRIPをご愛用のお客様の声】

CROSSGRIPは、給餌・除雪・除糞など、業務全般で使用しています。年間通して使えるタイヤという事で一年間使ってみました。「とにかく乗り心地が良い」「冬の場面でも横滑りも抑えられ安心感がとてもあった」「畑に入る際にも土を傷めにくい」という感想です。冬にチェーンを巻く手間が省けましたし、乗用車に乗っているかのような乗り心地の良さがあり、とても満足しています。CROSSGRIP、おすすめです。

佐川牧場 様

主に圃場で使用するタイヤ

農場をメインにトラクターを使用する場合は、ミシュランタイヤの他のラインアップが用途に適しています。長寿命と優れた牽引力を実現するよう設計された、高馬力トラクター用タイヤをご覧ください。

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