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ミシュランタイヤのテクノロジー|RFID・ケーシング・トレッド技術
ミシュランタイヤには、さまざまな最先端テクノロジーが用いられています。
ミシュランタイヤは、タイヤ内蔵用RFIDタグをはじめとする多くの特許も取得。タイヤの耐久性・安全性・収益性を高め、みなさまのビジネスの成長をサポートするために、日々新しいテクノロジーの研究開発に取り組んでいます。
ここでは、RFID・ケーシング・トレッドに関するテクノロジーをピックアップしてご紹介します。
ミシュランタイヤのテクノロジー開発・向上への取り組み
ミシュランタイヤの研究開発を象徴する分子モデルのイメージ
ミシュランタイヤのテクノロジーセンターでは、研究者・エンジニア・開発者、そしてテスト部門など、350以上の専門分野で6,000人以上の従業員が活躍しています。
ミシュランタイヤのテクノロジーセンターが出願した特許は、全世界で10,200件以上。イノベーションを重視した新製品・新素材・新技術の研究開発が、ユーザーのビジネスを支えます。
「より安全に長持ちし、高い収益性を叶え、長期的に環境に優しいタイヤ」を作るためにミシュランタイヤが生み出した、以下の新しい技術を紹介します。
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RFIDテクノロジー
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ケーシングテクノロジー
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トレッドテクノロジー
ミシュランタイヤのRFIDテクノロジー
トラックに装着されたミシュランタイヤのクローズアップ画像
Zoom sur les roues d'un camion équipé en pneus Michelin
ミシュランタイヤは、タイヤ内蔵用RFIDタグおよびタイヤ組み込みに関する特許を取得しています。
ミシュランタイヤは、車両の中で唯一地面に接しているタイヤには、そのタイヤライフを通じて独自の詳細なデータを提供できる可能性があると考えています。そこで注目したのが、RFID技術です。
RFID技術を使って「タイヤとインターネットを接続する」ことで、タイヤをより広いエコシステムにつなげ、無限のイノベーションと価値創造の可能性を引き出すことを目標にしています。
ここでは、ミシュランタイヤのRFIDテクノロジーについて詳しく紹介します。
(1)RFIDモジュール内蔵によるタイヤのIoT化
一部のミシュランタイヤには、個体識別のID番号を記録したRFIDチップを搭載。タイヤのIoT化を図っています。
RFID(電波識別)チップとは、無線信号を受信・送信するスマートな電子部品のことです。RFIDチップを搭載した製品について、独自の方法で識別できます。
ミシュランタイヤでは、RFIDチップに記録されたID番号をもとに「クラウドサービスからタイヤデータを取得」あるいは「別システムでタイヤの管理情報などと紐づける」ことで、タイヤの個別管理を可能にする取り組みを進めています。
ミシュランタイヤのRFIDタグイメージ
(2)RFIDテクノロジーの活用メリット
ミシュランタイヤのRFIDテクノロジーは、タイヤ管理やメンテナンス業務の効率化が期待できます。トラック・バス用タイヤユーザーにおけるRFIDテクノロジーの想定している活用メリットを紹介します。
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タイヤの在庫状況をリアルタイムで把握し、将来の供給を予測できる可能性がある
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使用済タイヤの運用方法(リユース・リトレッド・リサイクル)を識別できる可能性がある
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適切な車両に適切なタイヤを識別し、車両メンテナンスの手間を軽減できる可能性がある
(3)RFIDテクノロジーの展望
RFIDテクノロジーには、さまざまな可能性が秘められています。
たとえば、RFIDチップからいつ・どこで・誰によって作られたタイヤか確認できるようになれば、より安心してミシュランタイヤをご利用いただける可能性があります。
RFIDテクノロジーの活用によってタイヤの管理・点検にかける労力や時間をカットできるため、物流業界が直面している労働時間や待遇の改善対策にも役立ちます。
現在、北米と欧州では、すでに約90%のミシュラントラック用タイヤがRFIDチップを装着しています。ユーザーのみなさまに一層快適にご利用いただけるよう、ミシュラングループは乗用車用タイヤを含むすべてのミシュランタイヤ製品へのRFIDの適用を、順次拡大させていきます。
関連ページ:ミシュランによる持続可能な輸送ソリューション
ミシュランタイヤのケーシングテクノロジー
ミシュランタイヤのケーシングテクノロジーのイメージ
Carcasse Michelin Poids Lourd
ミシュランタイヤには、さまざまなケーシング技術が活用されています。
ケーシングとは、タイヤの内側で骨格を形成するコード層のことです。
ミシュランタイヤは、以下のようなケーシングテクノロジーによってタイヤの耐久性を向上させ、燃料消費の抑制につなげています。
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インフィニコイルテクノロジー
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パワーコイルテクノロジー
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デュラコイルテクノロジー
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ミシュランウルトラフレックステクノロジー
(1)インフィニコイルテクノロジー
インフィニコイルテクノロジーは、最大400mに及ぶ連続したスチールベルトをタイヤに巻きつけることによって、タイヤの寿命末期まで、より優れた安定性を確保する技術です。
高速回転時に遠心力によって生じるトレッド中央部のせり上がりを防ぎ、発熱を抑え、転がり抵抗を低減。均一した設置圧の確保により、偏摩耗を抑制し、ケーシングの耐久性を向上させます。
走行距離の長いトラック・バス用タイヤにおいて、耐久性を発揮する技術です。
ミシュランタイヤのパワーコイルテクノロジーのイメージ
Pneu Michelin technologie
(2)パワーコイルテクノロジー
パワーコイルテクノロジーは、ミシュランタイヤの耐久性能に、転がり抵抗性能を兼ね備えた技術です。
新世代の堅牢なスチール製ケーシングケーブルは、優れた耐酸化性を発揮。ケーシングのより高い耐久性を追求し、長期間の使用を可能にしました※。
軽量なケーシングケーブルによってタイヤ1本あたりの重量が軽くなるため、転がり抵抗の低減に貢献します。
※使用要件によって異なります。
(3)デュラコイルテクノロジー
デュラコイルテクノロジーは、より高い堅牢性を確保するため、ビード構造をさらに強化した技術です。ビードとは、リムと呼ばれるホイール外輪とタイヤを固定するためのパーツのことで、ワイヤーを用いたリング状をしています。
高性能なナイロンでビードワイヤーを覆うことで、ビードワイヤーの保護と強化を実現。ビード部の堅牢性を高めるとともに、タイヤ回転時も安定性を向上させ、高い耐久性と再生率向上につなげます。
ミシュランタイヤのデュラコイルテクノロジーのイメージ
ミシュランタイヤのウルトラフレックステクノロジーのイメージ
michelin ultraflex zoom
ミシュランタイヤのウルトラフレックステクノロジーのイメージ
(4)ミシュランウルトラフレックステクノロジー
ミシュランタイヤは2004年、ケーシングテクノロジーを駆使した「ミシュランウルトラフレックステクノロジー」を開発。一部の農業機械用タイヤに取り入れています。
ミシュランウルトラフレックステクノロジーとは、低圧かつスピーディに重い荷物を運搬できる技術のことです。柔軟なケーシング構造を活かして、より大きな接地面積を確保し設置圧を下げることで、土壌を保護し、収穫量の向上につなげます。
ミシュランタイヤのトレッドテクノロジー
ミシュランタイヤは、タイヤの摩耗に合わせてパターンを進化させ、タイヤの寿命と性能をも向上させる、タイヤのトレッド(路面と接する部分のゴム層)に関する最先端テクノロジーを活用しています。
ここでは、ミシュランタイヤの代表的なトレッドテクノロジーとして、以下の5つを紹介します。
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レジ二オンテクノロジー
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カービオンテクノロジー
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シリコンテクノロジー
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ダブル ウェーブ サイプ
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レイン ドロップ サイプ
ミシュランタイヤのトレッドテクノロジーのイメージ
pneu michelin
(1)レジ二オンテクノロジー
レジ二オンテクノロジーは、安全な長距離走行をサポートする技術です。
タイヤの新品時は、ブロック剛性を高め、ロングライフ性能を発揮します。
タイヤの摩耗の進行にともない、新たに溝(グルーブ)が生まれることで、トレッドパターンが自己再生し、安全性能が向上。自己再生するトレッドパターンは、金型による3Dメタル印刷技術で成型され、タイヤの摩耗末期までグリップ力を発揮します。
2018年、レジ二オンテクノロジーを支えるミシュランタイヤの2人のエンジニアは、産業部門でヨーロッパの発明家賞を受賞しました。
(2)カービオンテクノロジー
カービオンテクノロジーは、タイヤの耐摩耗性能を向上させるための技術です。
トレッドの構成要素であるカーボンブラック(炭素の微粒子)と天然ゴムを液状で混合すると、より均一な素材が生成されます。
ミシュランタイヤには、この革新的な混合プロセスによって生まれた素材を使用。滑らかな素材はタイヤの耐久性能を向上させ、長距離走行をサポートします。
(3)シリコンテクノロジー
シリコンテクノロジーは、燃料消費量の削減に役立つ技術です。
トレッドゴムに高い割合でシリカ(二酸化ケイ素)を配合することで、タイヤの寿命を損なうことなく転がり抵抗を抑制し、燃費を節約することに成功しました。
(4)ダブル ウェーブ サイプ
ダブル ウェーブ サイプは、接地圧の最適化をはかってタイヤの偏摩耗を抑制するとともに、高いグリップ力と長寿命を確保するための技術です。
タイヤのトレッド部には、サイプと呼ばれる細かい溝が刻まれています。ダブル ウェーブ サイプには、水平方向と垂直方向に刻まれた、独自の三次元形状サイプを採用。隣り合うブロック同士が噛み合い支え合うことで、ブロックの変形を抑制します。
ダブルウェーブサイプ技術における、三次元形状サイプのイメージ
ダブル ウェーブ サイプ(イメージ)
レインドロップサイプ技術搭載タイヤにおける、新品時と摩耗末期時の断面イメージ
レイン ドロップ サイプ(イメージ)
(5)レイン ドロップ サイプ
レイン ドロップ サイプは、摩耗末期のタイヤのグリップ性能を高次元で確保するための技術です。
タイヤが摩耗末期を迎えると、新品時にはブロック溝底に隠れていた「新しい溝」が現れます。新たな溝が出現することで、雨天時のグリップ性能を高い次元で確保し、安全性を維持します。
関連ページ:ミシュラン採用ユーザーの声
最先端テクノロジーを駆使したミシュランタイヤをご利用ください
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RFID・ケーシング・トレッドテクノロジーなど、ミシュランタイヤにはさまざまな最先端テクノロジーが活用されています。
「より安全に長持ちし、高い収益性を叶え、長期的に環境に優しいタイヤ」を提供し続けるために、ミシュランタイヤはこれからもイノベーションを重視した新製品・新素材・新技術の研究開発を進めてまいります。
みなさまのビジネスを支えるパートナーとして、ぜひミシュランタイヤをご利用ください。