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大型トラックの平均燃費は?燃費改善のポイントを解説
大型トラックを保有する企業にとって、トラックの燃費はコスト面改善において意識しておきたいポイントの1つです。
ロングライフ設計のトラック用タイヤでトータルコスト削減をサポートするミシュランタイヤが、大型トラックや2トン・4トントラック(小型・中型トラック)の燃費や燃費改善のポイントを解説します。
トラック・大型トラックの平均燃費
(1)大型トラックの平均燃費
(2)中型トラック(4トントラック)の平均燃費
(3)小型トラック(2トントラック)の平均燃費
(4)トラック・大型トラックの燃費と走行距離・サイズの関係
トラック・大型トラックの燃費を計算する方法
(1)満タン法による計算方法
(2)給油ランプによる計算方法
(3)給油量による計算方法
トラック・大型トラックの燃費基準
トラック・大型トラックの燃費を向上させる5つの方法
(1)タイヤの適正空気圧を維持する
(2)急発進・急加速・急停車を控える
(3)適切なタイミングでギア・チェンジを行う
(4)定期的にエンジンオイルを交換する
(5)積載量と積荷のバランスを考慮する
ミシュラントラック用タイヤがコスト削減をサポート
(1)ミシュラントラック用タイヤはリグルーブによる燃費改善が可能
(2)ミシュラントラック用タイヤはリトレッドによるコスト削減にも貢献
(3)ミシュラントラック用タイヤ導入で燃費向上を実感したユーザーの声
トラック・大型トラックの平均燃費

ミシュラントラック用タイヤを装着したトラックのクローズアップのイメージ
大型トラック・中型トラック・小型トラックの平均燃費を紹介します。
トラックにおける大型・中型・小型の分類方法は、トラックメーカー・道路運送車両法・道路交通法によって異なります。
ここでは、以下に挙げるトラックメーカーの基準による燃費をチェックしてみましょう。
- 大型トラック:最大積載量16トンまで
- 中型トラック:最大積載量4トンまで
- 小型トラック:最大積載量2トンまで
(1)大型トラックの平均燃費
全日本トラック協会によると、大型トラックの平均燃費は3~3.5km/L程度です。
大型トラックは「10トントラック」とも呼ばれています。トラックメーカーの基準では、最大積載量16トンまでのトラックを「大型トラック」と位置づけています。
国土交通省が発表している自動車燃費一覧によると、令和5年末時点で新車として販売されていた大型トラックの燃費値は3.5~9km/L程度で、最大積載量が大きくなるほど燃費値が低くなる傾向が見られます。
現在走行しているトラックの平均燃費3~3.5km/L程度と比べ、新車の大型トラックの平均燃費は高めといえるでしょう。
(2)中型トラック(4トントラック)の平均燃費
全日本トラック協会によると、中型トラックの平均燃費は4~5km/L程度です。
トラックメーカーの基準では最大積載量4トンまでのトラックを「中型トラック」と位置づけており、中型トラックは「4トントラック」とも呼ばれています。
国土交通省が発表している自動車燃費一覧によると、令和5年末時点で新車として販売されていた中型トラックの燃費値は8~12.5km/L程度です。
現在走行しているトラックの平均燃費4~5km/L程度と比べ、新車の中型トラックの平均燃費は高めといえるでしょう。
(3)小型トラック(2トントラック)の平均燃費
全日本トラック協会によると、小型トラックの平均燃費は4.5~6.5km/L程度です。
トラックメーカーの基準では最大積載量2トンまでのトラックを「小型トラック」と位置づけており、小型トラックは「2トントラック」とも呼ばれています。
国土交通省が発表している自動車燃費一覧によると、令和5年末時点で新車として販売されていた小型トラックの燃費値は10~13km/L程度です。
現在走行しているトラックの平均燃費4.5~6.5km/L程度と比べ、新車の小型トラックの平均燃費は高めといえるでしょう。
(4)トラック・大型トラックの燃費と走行距離・サイズの関係
トラックの総走行距離が長くなるほど、大型車になるほど燃費が悪くなる傾向があります。また、走行距離が伸びるほど各部品が劣化するため、新車に比べて燃費が悪くなりやすいことが考えられます。
また、トラックのサイズが大きく車体が重いと燃費が悪化しやすいことも特徴です。たとえば、大型トラックに比べて車体が小さい小型トラックのほうが、平均燃費がよい傾向がみられます。
長距離走行ではガソリン・軽油の消費量が多いため、大量のガソリン・軽油を積んだ状態ではさらに車体が重くなり、燃費が悪化しやすくなります。
トラック・大型トラックの燃費を計算する方法

ミシュラントラック用タイヤを装着したトラックのタイヤをアップしたイメージ
トラック・大型トラックの燃費を計算する方法は、主に以下の3つです。
- 満タン法による計算方法
- 給油ランプによる計算方法
- 給油量による計算方法
(1)満タン法による計算方法
満タンまで給油した状態から、走行距離と給油量(消費ガソリン・軽油量)の比率で燃費を算出する方法です。

full tank calculation method
【計算式】
走行距離(トリップメーター値)÷給油量=燃費
【計算例】
- 走行距離(トリップメーター値):350km
- 満タンになる給油量:50L
350km÷給油量50L=燃費約7.0km/L
(2)給油ランプによる計算方法
ランプが点灯して給油を行った際の給油量と、次にランプが点灯するまでの走行距離から燃費を割り出す方法です。
【計算式】
給油ランプが点灯するまでの走行距離÷給油量=燃費
【計算例】
- 給油ランプが点灯し、40Lの給油を行った
- 次に給油ランプが点灯するまでの走行距離は400kmだった
400km÷40L=燃費約10km/L
(3)給油量による計算方法
一定期間における走行距離と給油量をチェックし、平均値を算出する方法です。たとえば、毎月1か月間の走行距離と給油量を調べ、平均値を割り出します。
ただし、期間内にガソリン・軽油を消費しきれず次の期間に持ち越した場合、数値に誤差が生じやすいため、給油サイクルを調整しながら計算する必要があります。
トラック・大型トラックの燃費基準

ミシュラントラック用タイヤを装着したトラックが道路を走行しているイメージ
トラックを含む自動車には、「燃費基準値」が設定されています。
自動車の省エネルギー化と地球温暖化対策を一層推進するため、2019年に2025年度を目標年度とする重量車(車両総重量3.5トン超、トラック・バス等)の新たな燃費基準が国土交通省・経済産業省より公表されました。
新たな燃費基準は、現行の2015年度燃費基準と比較すると、トラック等は約13.4%の基準強化となっています。
車両総重量3.5トン超のトラックの場合におけるJH25モードの燃費基準値(2025年度目標)は、以下のとおりです。

車両総重量3.5トン超のトラックの場合におけるJH25モードの燃費基準値(2025年度目標)
トラック・大型トラックの燃費を向上させる5つの方法

ミシュラントラック用タイヤを装着したトラックのタイヤを点検している男性のイメージ
トラック・大型トラックの燃費効率が良くなれば、燃料代の削減につながり、全体のコスト削減につながります。
ここでは、トラックの燃費効率を向上させる5つの方法を紹介します。
(1)タイヤの適正空気圧を維持する
トラックの燃費効率を向上させるためには、タイヤ空気圧を適正値に保つことが大切です。
こちらのグラフのように、タイヤの空気圧が不足している場合、燃費効率の悪化を招きます。これは車体のサイズが大きくなればなるほど、走行距離が伸びるほど大きくなります。空気圧不足の状態ではタイヤの転がり抵抗が増加し、燃料の消費が多くなるためです。
定期的にトラックタイヤの空気圧点検を行い、適正値を維持することが大切です。

タイヤの空気圧不足による燃費悪化を示すグラフ
(2)急発進・急加速・急停車を控える
多くの燃料を消費するため、トラックの急発進・急加速・急停車は控えましょう。
急発進・急加速・急停車は、トラックタイヤの磨耗や車輛の傷みを早めます。事故やトラブルにつながる恐れもあるため、穏やかな発進と安全運転を心がけることが大切です。
(3)適切なタイミングでギア・チェンジを行う
ギア・チェンジは適切なタイミングで行いましょう。トラックを含むマニュアル車の速度が上がりきっていない状態でシフトアップしたり、回転数が上がっている状態で低いシフトのまま運転したりすると、動力のロスにより燃費が悪くなるためです。
適切なマニュアル操作を意識することが大切です。
(4)定期的にエンジンオイルを交換する
燃費向上のためには、定期的にエンジンオイルを交換することも大切です。汚れによってエンジンがスムーズに動作しなくなると、燃費効率の悪化を招くためです。また、オイルが不足している状態ではエンジン部分の部品の摩擦が大きくなるため、劣化につながります。
定期的なメンテナンスは、オイル上がりなど走行中の故障防止にも役立ちます。
(5)積載量と積荷のバランスを考慮する
積載量と積荷のバランスにも配慮するとよいでしょう。
大型トラックでごく少量の荷物を運ぶ場合、輸送重量あたりの燃費は悪くなります。とはいえ、多くの荷物を詰め込めばよい、というわけではありません。最大積載量ギリギリまで荷物を積み込むと、車両重量が重くなるため、燃費の悪化につながります。過積載になれば事故の危険が高まり、罰則の対象にもなるため注意が必要です。
最大積載量の8割程度の重量を目安に積載するとよいでしょう。
ミシュラントラック用タイヤがコスト削減をサポート

ミシュラントラック用タイヤを装着したトラックが市街地を走行するイメージ
トラック・大型トラックの燃費向上は、会社にとって経費削減につながります。とはいえ、自社の保有トラックを「燃費性能のよい新車にすべて買い替える」といった、大がかりな燃費改善対策は簡単ではないでしょう。
車両の買い替えが難しい場合、タイヤを履き替え、燃費改善を含めたタイヤの運用トータルコストの軽減を図ることも、コスト削減手段の1つです。
ミシュランタイヤは、2~3トンの小型トラックから大型リジットトラック、トラクタヘッド、トレーラー向けタイヤまで、トラック用タイヤを幅広く取り扱っております。
ここでは、コスト削減をサポートするミシュラントラック用タイヤについて紹介します。
(1)ミシュラントラック用タイヤはリグルーブによる燃費改善が可能
ミシュラントラック用タイヤの多くは、リグルーブが可能です。
リグルーブとは、既存のゴム層から溝切りし、トレッドパターンの深さを復元することです。使用したトラックタイヤにリグルーブを施すことで、燃費改善につながります。

リグルーブ実施前のタイヤ表面
リグルーブ前
残溝2~4mm

リグルーブ実施中のタイヤ表面
リグルーブを実施
リグルーブを実施しても必要なアンダートレッドを最低2mm確保

リグルーブ実施後のタイヤ表面
リグルーブ実施後
さらに最大4mmの新たな溝を得られる
約70%摩耗したタイヤは、転がり抵抗が最も低くなることから、燃費性能がよくなります。リグルーブを実施すれば、タイヤの転がり抵抗がさらに低い状態で使用を継続できます。燃費性能に優れたタイヤの状態をより長く維持できるため、燃料コストの低減につながるでしょう。
- 通常タイヤ:タイヤのトータルライフの残り「30%」において、燃費の低減に大きく貢献
- リグルーブタイヤ:タイヤのトータルライフの残り「40%」において、燃費の低減に大きく貢献
燃費改善につながるだけでなく、ウェットグリップの改善や最大25%のタイヤライフの向上も期待できます。
(2)ミシュラントラック用タイヤはリトレッドによるコスト削減にも貢献
一部のミシュラントラック用タイヤは、委託(自社台)方式によるリトレッドが可能です。
リトレッドタイヤ(再生タイヤ・更生タイヤ)とは、摩耗しているタイヤのトレッドを新しいトレッドに交換し、リユースしたタイヤのことです。
お客様が使用されたタイヤ(ケーシング)をミシュランタイヤがお預かりし、リトレッドタイヤに加工してお戻しいたします。新品タイヤ並みのロングライフ設計により、タイヤの運用コスト削減につながるだけでなく、環境フットプリントの削減にも貢献します。
(3)ミシュラントラック用タイヤ導入で燃費向上を実感したユーザーの声
ミシュラントラック用タイヤの使用により、燃費向上を実感されているユーザー様の声を紹介します。

Michelin X Oneタイヤを使用している株式会社レキウン代表取締役のインタビューイメージ
従業員と荷物の安全確保・災害時の安全対策を考え、評判のよいミシュランタイヤ導入を決めました。
重量増加による積載量の減少に対応するためにMichelin X Oneタイヤを装着したところ、軽量化に貢献してくれました。軽量化したぶん、安全装置を装着しました。
軽量化だけでなく、燃費向上にも役立っています。計測したところ、5%から7%ほどの燃費向上が見られました。ダブルタイヤからシングルタイヤになったことでメンテナンスも楽になりました。
今後導入する車両には、すべてMichelin X Oneタイヤを装着する予定です。省力化・省燃費・軽量化すべてにおいて素晴らしいタイヤで、自信をもって他社におすすめできます。