倉庫でのフォークリフト

倉庫でのフォークリフト

フォークリフトタイヤの適正空気圧は?
種類別・摩耗による寿命の確認方法

フォークリフトタイヤを取り扱うミシュランタイヤが、フォークリフトタイヤの種類・空気圧・摩耗について解説します。

タイヤ寿命による交換時期やフォークリフトタイヤの選び方のポイントも紹介します。フォークリフトタイヤを快適に使用する参考にしてください。

【ミシュランフォークリフト用タイヤ】

なお、建設・産業車両用タイヤ(重機タイヤ・ORタイヤ)については以下のページで詳しく解説しております。

関連ページ:ミシュラン 建設・作業現場用タイヤ

フォークリフトタイヤの空気圧

ミシュランフォークリフト用タイヤを装着したフォークリフト

ミシュランフォークリフト用タイヤを装着したフォークリフト

フォークリフトタイヤの空気圧は、適正値に保つ必要があります。

ここでは、フォークリフトタイヤの適正空気圧や注意点について解説します。

(1)フォークリフトタイヤの適正空気圧

フォークリフトタイヤの適正空気圧は、700~1,000kPaです。

一般的な乗用車のタイヤ空気圧が200~250kPa程度であることをふまえると、フォークリフトタイヤの適正空気圧は非常に高いといえるでしょう。

重い荷物を支える必要があるフォークリフトタイヤには、高い空気圧が求められます。

(2)スローパンクチャーに注意

フォークリフトタイヤは、パンクだけでなく、タイヤの空気が少しずつ抜けていく「スローパンクチャー」にも注意しましょう。

スローパンクチャーの主な原因は、以下のとおりです。

  • タイヤに刺さったクギ・ネジ・ボルト・ガラスや金属片など

  • エアーバルブの劣化や変形によるエアー漏れ

  • ビードとホイールからのエアー漏れ

  • タイヤ側面などを擦ったことによるチューブの破損


一気に空気が抜けるパンクとは異なり、スローパンクチャーは目視では気がつきにくい傾向があります。

空気圧が低下した状態で放置すると、最悪の場合タイヤがバースト(破裂)する危険性があります。

空気圧の点検をきちんと行い、異常を感じたら専門業者へ相談しましょう。

関連ページ:法人向けタイヤ・サービスについてお問い合わせ | 日本ミシュランタイヤ

(3)定期的にフォークリフトの空気圧は点検したい

フォークリフトの空気圧は、定期的な点検が必要です。

空気圧が高すぎる場合、タイヤのバーストを招く恐れがあります。バーストとは、車両の走行中に突然タイヤが破裂する現象のことです。高圧力のフォークリフトタイヤのバーストは非常に危険なため、空気圧管理を行い、適正空気圧を保つことが重要です。

一方、空気圧の低下にも注意する必要があります。正常な状態のフォークリフトタイヤでも、1ヶ月で約20kpa~50kpaほどの空気圧が自然に減少していくためです。

空気圧が低い状態でフォークリフトを走行させた場合、タイヤの変形やひび割れが起こりやすくなるなどのデメリットが生じます。タイヤの早期交換につながるだけでなく、フォークリフトの操作性も悪化してしまいます。

フォークリフトタイヤを「安全に」「長く」使用するために、エアゲージを利用した定期的な空気圧点検を実施しましょう。

関連ページ:タイヤ空気圧計算機・計算ツール | 日本ミシュランタイヤ

フォークリフトタイヤの種類

ミシュランフォークリフト用タイヤを装着したフォークリフト

ミシュランフォークリフト用タイヤを装着したフォークリフト

フォークリフトの種類は、大きく分けて以下の2つです。

  • リーチ式

  • カウンター式


リーチ式フォークリフトとは、オペレーターが立った状態で操作するタイプのフォークリフトです。小回りが利くため、屋内や狭い場所などでの作業に適しています。

カウンター式フォークリフトとは、オペレーターが座って操作するタイプのフォークリフトです。パワーや耐荷重が大きく、重量のある荷物を運搬できるため、屋内外で幅広く活用されています。

(1)リーチ式フォークリフトのタイヤ

リーチ式フォークリフトには、以下の3種類のタイヤが使われています。

  • ロードタイヤ:左右の前輪

  • ドライブタイヤ:後部の駆動輪

  • キャスタータイヤ:後部の補助輪


リーチ式フォークリフトには、ウレタンタイヤや黒ゴムタイヤが用いられます。

耐荷重や耐摩耗性に優れているウレタンタイヤは、長寿命で路面のタイヤ跡が目立ちにくいことがメリットです。

グリップ力に優れている黒ゴムタイヤは、滑りやすい路面での使用に適しています。ウレタンタイヤに比べてリーズナブルな傾向があります。

(2)カウンター式フォークリフトのタイヤ

カウンター式フォークリフトのタイヤは、主に以下の3種類に分けられます。

  • エアータイヤ(ニューマチックタイヤ)

  • ノーパンクタイヤ(ユニークタイヤ)

  • エアボスタイヤ(穴あきタイヤ)


エアータイヤは、中がチューブ状になっているタイヤです。フォークリフトタイヤのなかで最も標準的なタイプといえるでしょう。クッション性が高く軽いため、運転操作が容易で乗り心地も良く、長距離移動や路面の悪い屋外での使用に向いています。

ノーパンクタイヤとは、タイヤ内部もゴムでできているタイヤです。パンクの心配がなく、空気圧調整の必要もありません。一方、乗り心地や燃費、コスト面ではエアータイヤに劣る傾向があります。

エアボスタイヤとは、ノーパンクタイヤの側面に穴をあけ、衝撃吸収や軽量化を図ったタイヤです。ノーパンクタイヤのメリットはそのままに、乗り心地のデメリットもカバーできる半面、コストは高額になりがちです。

(3)フォークリフトのタイヤで何種類も色がある理由

フォークリフトのタイヤには、黒以外にもグリーンやホワイトなどの色があります。これらのカラーバリエーションは、単なるお洒落のためではありません。黒いゴムタイヤではフォークリフトの走行跡が目立つ場合があるため、工場などのコーティングされた床に走行跡が残りにくいようにする目的があります。

主に清潔な環境が強く求められる現場において、床の色に応じた色付きタイヤが活用されています。

フォークリフトタイヤの摩耗

ミシュランフォークリフト用タイヤを装着したフォークリフトのアップ画像

ミシュランフォークリフト用タイヤを装着したフォークリフトのアップ画像

フォークリフトタイヤが摩耗したときは、適切なタイミングで交換することが大切です。

ここでは、摩耗したフォークリフトタイヤの危険性や、タイヤ交換時期の目安を紹介します。

(1)摩耗したフォークリフトタイヤの危険性

フォークリフトタイヤが摩耗した状態では、以下のようなリスクがあります。

  • タイヤの直径が小さくなり車高が下がるため、段差や坂道で車体を損傷するリスクが高まる

  • 摩耗が進行することで、ホイールの損傷リスクが高まる

  • 排水性が低下するため、雨天時にスリップの危険性が高まる


フォークリフトタイヤが摩耗すると、走行時の振動が強く伝わりやすくなるほか、燃費の悪化も招きます。適切なタイミングでタイヤ交換しましょう。

(2)フォークリフトタイヤの寿命・交換時期・タイミング

リーチ式フォークリフト・カウンター式フォークリフトにおける、タイヤ交換時期の目安を紹介します。

【リーチ式フォークリフトのタイヤの交換目安】

リーチ式フォークリフトのタイヤの交換タイミングは、タイヤの種類によって異なります。

以下のように、タイヤの残りゴムの厚さで判断するとよいでしょう。

  • ロードタイヤ:残りゴムの厚さが5~10mm程度

  • ドライブタイヤ:残りゴムの厚さが25~30mm程度

  • キャスタータイヤ:残りゴムの厚さが10~15mm程度


​​​​​【カウンター式フォークリフトのタイヤの交換目安】

カウンター式フォークリフトのタイヤの交換タイミングは、使用するタイヤによって異なります。

主な交換目安は、以下のとおりです。

  • スリップサインの出現

  • タイヤ側面の「△」マーク
     

フォークリフトを走行させることで、タイヤ表面にある「トレッドパターン」と呼ばれる溝が削れていきます。トレッドパターン底部の少し盛り上がった場所にスリップサインが出現したら、タイヤ交換のサインです。

タイヤメーカーによっては、タイヤ側面に「△」マークを表示しています。

関連ページ:リグルーブタイヤとは?スリップサインの出現前にタイヤ溝の再生で寿命を延ばそう

(3)摩耗したフォークリフトタイヤの交換は専門業者へ

タイヤ交換の方法を誤ると、事故につながる恐れがあります。ミシュランタイヤでは、専門知識がない場合、自力での交換作業は控えることを推奨しております。

タイヤ交換が必要になった際は、専門業者に作業を依頼しましょう。

関連ページ:法人向けタイヤ・サービスについてお問い合わせ | 日本ミシュランタイヤ

フォークリフトタイヤの選び方

ミシュランフォークリフト用タイヤをメンテナンスしているイメージ

ミシュランフォークリフト用タイヤをメンテナンスしているイメージ

フォークリフトのタイヤは、路面状況や使用シーンに合わせて選ぶとよいでしょう。

リーチ式フォークリフト・カウンター式フォークリフトタイヤの選び方のポイントを紹介します。

(1)リーチ式フォークリフトタイヤの選び方

リーチ式フォークリフトで「屋外を走行する」「タイヤが劣化しやすい路面を走行する」場合、黒ゴムタイヤの利用がおすすめです。

一方、「倉庫内で走行する」「タイヤ跡を残したくない」という場合は、ウレタンタイヤを選ぶとよいでしょう。

フォークリフトの走行跡が特に気になる場合、グリーンやホワイトなどのカラータイヤを検討することも1つの手段です。

(2)カウンター式フォークリフトタイヤの選び方

カウンター式フォークリフトで「凸凹のある路面を走行する」「長い時間走行する」という場合、クッション性に優れたエアータイヤ(ニューマチックタイヤ)の利用がおすすめです。

「クギや金属片などが落ちている現場で、タイヤのパンクが心配」という場合は、ノーパンクタイヤ(ユニークタイヤ)やエアボスタイヤ(穴あきタイヤ)を選ぶとよいでしょう。

フォークリフト用ミシュランタイヤのラインアップ

ミシュランタイヤでは、以下のフォークリフトタイヤを取り扱っております。

  • MICHELIN XZM:小型~大型フォークリフトに対応

  • MICHELIN XZM 2+ A:重い作業用フォークリフト向け(18トン以上)

  • MICHELIN X-STRADDLE 2:ストラドルキャリアー専用
     

各タイヤの特長を紹介します。

(1)MICHELIN XZM

MICHELIN XZMは、小型から大型までのフォークリフトや特殊キャリアーに適したタイヤです。

強靭なオールスチールラジアル構造と、深溝の耐摩耗性ゴムを使用することで、タイヤ寿命の向上を実現しました。タイヤ交換作業回数とトラブルの低減により、ランニングコストの削減に貢献します。またラジアル構造の特性が、オペレータ、車両および積荷を振動から守ります。

【タイヤサイズの目安】

  • 小型(1〜9トン)および中型(9〜18トン)フォークリフト:8~20インチサイズ

  • 重い作業用フォークリフト(18トン以上):24インチおよび25インチ

(2)MICHELIN XZM 2+ A

MICHELIN XZM 2+ Aは、大型フォークリフトやリーチスタッカーに適したタイヤです。

長寿命設計により、稼働ダウンタイム短縮と生産性向上に貢献します。

(3)MICHELIN X-STRADDLE 2

MICHELIN X-STRADDLE 2は、最新技術を組み込んだストラドルキャリアー専用開発タイヤです。

革新的デザインと、冷却システムにより更に強靭化されたトレッドを有し、タイヤの寿命、耐久性と乗り心地を向上させました。

フォークリフト用ミシュランタイヤの詳細は、以下ページ内「ミシュラン トラック・バス・小型建設機械用タイヤカタログ【最新版】」または「ミシュラン建設・産業車両用タイヤカタログ」にてご確認いただけます。

関連ページ:法人のお客様向けミシュランタイヤの参考資料

フォークリフトに関するよくある質問

フォークリフトタイヤに関する、よくある質問とその回答を紹介します。

(1)フォークリフトタイヤの値段を教えてください。

お近くのミシュランタイヤ販売店までお問い合わせください。

関連ページ:法人向けタイヤ・サービスについてお問い合わせ | 日本ミシュランタイヤ

(2)フォークリフトタイヤのサイズの見方を教えてください。

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一般的に、フォークリフトタイヤのサイズはタイヤの側面(サイドウォール)に表示されています。


【例】「450 / 95R25」という表示の場合

450:タイヤの断面幅(ミリ)

95:扁平率(%)

R:ラジアル構造

25:リム径(インチ)

【例】「18.00R25」という表示の場合

18.00:タイヤの断面幅 (インチ)

R:ラジアル構造

25:リム径(インチ)
 

関連ページ:サイドウォールマークキングの見方|ブルドーザー・ダンプ・グレーダータイヤなど

(3)フォークリフトタイヤを長期間使用するコツ・注意点は?

■長期間使用しない場合の対策
フォークリフトのタイヤは重量があり、長期間同じ方向から荷重がかかると変形しやすいため注意が必要です。雪の多い地域などで長期使用しない場合は、タイヤを外して保管するとよいでしょう。

タイヤ性能の劣化を防ぐため、水分・油類・日光・オゾンに長時間さらされる場所での保管は避けましょう。ストーブなどの熱源の近くも避けてください。

■頻繁な切り返しの注意
フォークリフトは小回りがきく一方、切り返しを繰り返すとタイヤの摩耗が進みます。通路が狭い倉庫などでは切り返しが増えるため、荷物の整理などによって作業スペースを確保し、タイヤへの負担を減らすことがポイントです。また、慣れないうちは指導者とともに運転するのが望ましいでしょう。

■定期点検と早めの交換
会社敷地内で使うフォークリフトでも、定期的な点検が義務づけられています。摩耗したタイヤを無理に使うと破裂やスリップ事故につながる恐れがあります。毎日の始業点検でタイヤの状態をチェックし、消耗が激しければ早めの交換を心がけましょう。

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