
シングルタイヤ
スーパーシングルタイヤとは?
ダブルタイヤをシングル化するメリット
スーパーシングルタイヤ(ワイドシングルタイヤ)の先駆けとなった「MICHELIN X One」シリーズを展開するミシュランタイヤが、スーパーシングルタイヤの特徴やメリットを解説します。
また、スーパーシングルタイヤの使用感が気になる方に向けて、ユーザー様のお声も紹介します。業務の効率化を目指してダブルタイヤのシングル化を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
スーパーシングルタイヤ(ワイドシングルタイヤ)とは
スーパーシングルタイヤとは、主にトラックやバスに採用される後輪のダブルタイヤをシングル化(1本に統合)したタイヤのことです。タイヤ幅が非常に太いことが特徴で、ワイドシングルタイヤとも呼ばれています。
ダブルタイヤの車軸構造

トラック・バスにおけるダブルタイヤの車軸構造図
スーパーシングルタイヤの車軸構造

トラック・バスにおけるスーパーシングルタイヤの車軸構造図
従来の日本の大型トラック・バスやトレーラーは、荷重の負担に耐えるため、前輪にシングルタイヤ、後輪にダブルタイヤを履くケースが一般的でした。
一方、近年のトラック・バス業界では、ダブルタイヤを超えるメリットを追求した「スーパーシングルタイヤ」が導入されはじめています。
スーパーシングルタイヤのメリット
スーパーシングルタイヤには、以下のようなメリットがあります。
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軽量化による積載量の維持と拡大
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メンテナンス時間の短縮
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環境負荷の低減
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運転操作性の向上
各メリットについて、詳しく見ていきましょう。
(1)軽量化による積載量の維持と拡大

ダブルタイヤに比べてスーパーシングルタイヤの重量が軽いことを示すイラスト
スーパーシングルタイヤを導入することで、軽量化による積載量の維持と拡大を図れます。
たとえば、ミシュランタイヤのスーパー(ワイド)シングルタイヤ「MICHELIN X ONE LINE GRIP D」の装着車両では、従来品の装着車両と比べて1車軸あたり約100㎏(※1)の軽量化につながり、燃費向上を期待できます。

スーパーシングルタイヤ「MICHELIN X ONE LINE GRIP D」の装着車両では、従来品の装着車両に比べて191.2キロの重量軽減効果があることを示す表
またミシュランスーパー(ワイド)シングルタイヤ「MICHELIN X One」の445/50R22.5サイズは、大型トラック用ダブルタイヤのサイズ275/80R22.5 と外形がほぼ同じです。ダブルタイヤ仕様と比べて大幅に軽量化できるため、積載可能重量の拡大を期待できます。積載効率の向上は、同重量の輸送に必要なトラック便数の削減につながります。
(2)メンテナンス時間の短縮
メンテナンス時間の短縮を図れる点も、スーパーシングルタイヤのメリットです。
ダブルタイヤ仕様と比べてトラックやバス1台あたりのタイヤ本数が少ないため、タイヤ交換やタイヤ摩耗を均一化するためのタイヤローテーションの管理・作業の手間を軽減できます。
(3)環境負荷の低減
環境負荷の低減効果を期待できる点も、スーパーシングルタイヤのメリットの1つです。
使用するタイヤを2本から1本に減らすことで、廃棄タイヤの削減につながるだけでなく、車両の燃料消費量の節約も期待できます。
サイドウォールがダブルタイヤの4枚からスーパーシングルタイヤの2枚に減ることにより、回転中のタイヤの発熱によって増加する転がり抵抗を削減。同時に、軽量化されたタイヤ・ホイールユニットが発進・加速時の慣性力を低減します。この2つの効果が、車両の燃料消費量の節約を実現します。
(4)運転操作性の向上

走行安定性・車両低重心化のイメージイラスト
運転操作性の向上につながるメリットもあります。
スーパーシングルタイヤの導入により、左右タイヤ間距離(輪距)を拡大できるため、車両の走行安定性が向上します。車両の低重心化が可能となるため、安全性向上にも貢献します。
シングルタイヤになることでハンドリング性能が向上するため、ドライバーの疲労軽減につながる点もメリットです。
(5)車両設計の可能性の拡大
車両設計の可能性が広がるメリットもあります。
スーパーシングルタイヤは、ダブルタイヤ仕様と比較してタイヤ・ホイールユニット総幅が縮小されることが特徴です。左右タイヤ間距離が増大することから、シャシー設計の自由度が拡大します。
ダブルタイヤのシングル化により部品点数が減るため、車両の生産性アップも期待できるでしょう。
スーパーシングルタイヤのデメリット
スーパーシングルタイヤのデメリットは、パンクに備える必要があることです。
ダブルタイヤ仕様の場合、仮にタイヤの1本がパンクしたとしても、ある程度の距離であれば、問題のない残りのタイヤを活用して走行することが可能です。
一方、スーパーシングルタイヤではできる限り早急にパンクに対応する必要があります。スーパーシングルタイヤを活用する場合、耐久性に優れたタイヤを選ぶとともに、パンクリスクに備えることが大切です。
耐久性に優れたタイヤを選ぶ際は、ミシュランタイヤのXoneシリーズがおすすめです。本シリーズに使用されているインフィニコイルテクノロジーによりパンク率低減が見込めます。
ミシュランタイヤでは、スーパーシングルタイヤ(ワイドシングルタイヤ)のパンクリスクに備えるために、タイヤ空気圧監視システム(TPMS:Tire Pressure Monitoring System)の装着を推奨しています。
またミシュランタイヤは、トラック・バス用タイヤトラブル専用のレスキューサービス「MRN/MRN GO」を提供し、トラック・バスの効率的かつ安全な運行をサポートしています。スーパーシングルタイヤ(ワイドシングルタイヤ)を安心・安全にご活用いただくために、ぜひお役立てください。
スーパーシングルタイヤ「MICHELIN X One」シリーズ

トラック・バス用ワイドシングルタイヤ「MICHELIN X One(ミシュラン エックスワン)」を装着した車両
ミシュランタイヤは、1軸あたりの軽量化を実現したスーパー(ワイド)シングルタイヤ「MICHELIN X One(ミシュラン エックスワン)」シリーズを展開しております。1車軸あたり約100㎏(※1)の軽量化につながり、燃費向上を期待できる先進的な事業者向けタイヤです。
「MICHELIN X One」タイヤは、輸送業界の幅広い現場で活躍しています。業務を効率化するためにダブルタイヤのシングル化を考えている場合、ぜひ導入をご検討ください。
※1:275/80R22.5 アルミホイール装着ダブルタイヤとの比較例(ミシュランタイヤ調べ)
【大型リジットトラック向け】
【大型ダンプ・ミキサー/大型トラクタヘッド向け】
【大型トレーラー向け】

ダイワ運輸株式会社でMichelin X Oneタイヤを使用しているイメージ
ミシュランタイヤはロングライフで、摩耗末期にリグルーブすることでさらに寿命を延ばすことができます。リトレッドによりタイヤ1本を余すことなく使えて環境にも優しいミシュランタイヤを使用しております。X Oneリトレッド(再生タイヤ)が発売されたことで、リジット車(単車)の遊輪に装着できコスト削減につながっています。

佐々木商事株式会社でMichelin X Oneタイヤを使用しているイメージ
ミシュランタイヤは総合性能がよくパンク頻度も少ないため、弊社のような産業廃棄物収集運搬業にマッチしたタイヤだと実感しています。車両のフルトレーラーにはワイドシングルタイヤX Oneを装着しています。ハンドリング性がよく積載量が増えるだけでなく燃費にも貢献します。ミシュランタイヤは総合性能が素晴らしいタイヤですね。

浜名梱包輸送株式会社 代表取締役 鈴木猛様
ローテーションなどのメンテナンスコスト削減がミシュランタイヤを採用した一番のメリットです。X One XDN2を装着した車両は、積載量が維持・向上し、タイヤライフも従来車(複輪装着車)に比べて伸びています。TPMS(タイヤ空気圧監視システム)の導入で、ドライバーに安心&安全な環境を用意できたこともよかったですね。
関連ページ:リグルーブタイヤとは?スリップサインの出現前にタイヤ溝の再生で寿命を延ばそう
関連ページ:リトレッドタイヤとは?メリットを知りタイヤの再利用で資源を有効活用しよう
Michelin X One(ミシュラン エックスワン)タイヤの評判は、以下で詳しく紹介しております。
関連ページ:ミシュランタイヤ採用ユーザーの声|トラック・バス用タイヤの評判まとめ
スーパーシングルタイヤに関するよくある質問
スーパーシングルタイヤに関するよくある質問とその回答を紹介します。
以下に該当する車両であれば、ダブルタイヤからスーパーシングルタイヤへの履き替えが可能です。
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「ISO規格で22,5インチ」「高床タイプ」の車両
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タイヤサイズが「225/80R22.5」 または「11R22.5」
ミシュランタイヤでは、ニーズに合わせたさまざまなスーパーシングルタイヤ(ワイドシングルタイヤ)を取り扱っております。詳しくは、以下よりお問い合わせください。