トラクタータイヤのセルフクリーニング機能の重要性

トラクタータイヤのセルフクリーニング機能の重要性

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トラクタータイヤのセルフクリーニング性能に注目


トラクタータイヤのセルフクリーニング性能は、タイヤ選びの際に見落とされがちな要素かもしれません。しかし、セルフクリーニング性能が十分に発揮されない場合、タイヤ性能の低下や、本来避けられるはずのコスト増、作業効率の悪化につながる恐れがあります。

この記事では、トラクタータイヤのセルフクリーニングの仕組みや、優れたセルフクリーニング性能を持つタイヤの特徴について、ミシュランタイヤが詳しく解説します。

農業用車両のタイヤに関するさまざまなガイドは、以下からご確認いただけます。

トラクタータイヤのセルフクリーニング性能の重要性

トラクタータイヤのセルフクリーニング性能は、農場でも路上でも非常に重要な役割を果たします。その理由は、以下のとおりです。

(1)農場では

農場で作業する際、トラクタータイヤに土が詰まってしまうと、けん引力(トラクション)の低下につながります。タイヤのスリップ率が上昇するため、燃料の消費量が増加し、余計なコストが発生する恐れがあります。

また、スリップの多発は深い「わだち」を生み出し、土壌の圧縮を引き起こす原因にもなります。土壌の健全性や作物の収量にも悪影響を及ぼす可能性があるため、注意が必要です。

トラクター・タイヤに土が詰まると、同じトラクションを発揮できなくなる

トラクター・タイヤに土が詰まると、同じトラクションを発揮できなくなる

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(2)路上では

農作業を終えて一般道を走行する際、トラクタータイヤに付着した土はできるだけ早く取り除く必要があります。タイヤから道路上に土が飛散すると滑りやすくなり、事故につながる可能性があるためです。道路を汚し、事故を引き起こす危険がある行為は、法律違反とみなされ罰金が科されるケースもあります。

走行中、遠心力によってタイヤから土が自然に排出されることが理想ですが、そのためにはセルフクリーニング性能の高いトラクタータイヤが必要です。

トラクタータイヤの「たわみ性」が鍵

トラクタータイヤのセルフクリーニング性能を左右する大きな要素が、「たわみ性」です。たわみ性とは「タイヤが地面と接触する接地領域から離れる際に、どのくらい柔軟に変形できるか」という能力です。

地面を走行していると、タイヤのラグ(トレッド)とラグの間に土が詰まります。しかし、タイヤが回転して非接地状態になると、たわみによる動きによって、その詰まった土が自然に押し出されます。

セルフクリーニングを容易にしているのは、トラクタータイヤのたわみ能力である

セルフクリーニングを容易にしているのは、トラクタータイヤのたわみ能力である

この変形によって、タイヤのたわんでいる部分と、そうでない部分の間に「幾何学的な隙間」が生まれ、土の排出が容易になります。トラクタータイヤのセルフクリーニングは、この「たわみ」と回転を繰り返すことで継続的に行われ、グリップ性能の維持と土壌保護につながる有益な性能です。

タイヤが接地領域に入る時と出る時のたわみが大きいほど、より多くの土を排出します。

市販のトラクタータイヤの中には、耐荷重性を確保するためにカーカス層が多く重ね、硬めの構造に設計されている製品があります。このようなタイヤは、たわみが少ないため変形しにくく、接地領域からタイヤが離れた際の土の排出が十分に行われない傾向があります。

一方、ミシュランタイヤの「ミシュランウルトラフレックステクノロジー」を採用したVF規格(Very High Flexion)タイヤは、少ないカーカス層でも高荷重に耐える設計が採用されていることが特長です。柔軟なたわみ性を確保する構造により、タイヤの変形幅が大きく、セルフクリーニングに優れた性能を発揮します。
 

関連ページ:トラクタータイヤの荷重指数(ロードインデックス)の見方

トラクタータイヤのトレッドパターンの役割

トラクタータイヤのセルフクリーニング性能を高めるうえで、たわみ性に加えてトレッドパターンの設計も重要な役割を果たします。タイヤのトレッドが適切に設計されていれば、ラグ間のスペースが十分に確保され、より高いセルフクリーニング性能を期待できるためです。

たとえば、ラグの間隔が広い従来型のラグタイヤやシェブロンパターンのタイヤは、走行によるねじれや回転の遠心力によって土を外へ逃がしやすく、セルフクリーニング性に優れています。

一方、農業用トレーラーなどに使用されるようなトレッドが密なパターンのタイヤは、ブロック同士の狭い隙間に土がたまりやすく、排出されにくい傾向があります。

MICHELIN XEOBIB 優れたトラクションと土の排出性を実現するトレッドパターン

MICHELIN XEOBIB 優れたトラクションと土の排出性を実現するトレッドパターン

ミシュラントラクタータイヤは、高いけん引力を維持しながらスリップを最小限に抑え、セルフクリーニングをサポートするトレッドパターンを採用しています。効率的な作業に、ぜひお役立てください。
 

関連ページ:トラクタータイヤのトレッドパターンの種類

まとめ

トラクタータイヤのセルフクリーニング性能は、スリップ・燃料消費の増加、わだちの発生を防ぐうえで考慮すべき重要な要素です。農作業の効率や土壌保全につながるため、タイヤ選びの際に注目すべきポイントといえます。

ミシュランタイヤは、すべての農業用タイヤシリーズにおいて、土の排出性(セルフクリーニング)を重視した設計を採用しています。タイヤのたわみ性がセルフクリーニング性能に影響することから、柔軟性に優れたVF規格の「ミシュランウルトラフレックステクノロジータイヤ」が特におすすめです。

詳しくは、こちらをご覧ください。

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